マーケティング・アドバイスの実際fact of consulting

本ページについて

※経営者やマーケティング領域以外の方にもご理解いただけるよう、少しずつ「実際に何を
 行うのか」を物語風にアレンジしてご説明するページにしたいと考えています。
※本ページの情報については、「弊社のマーケティング・アドバイスやコンサルティング内容
 をご理解いただくこと」を主眼に、「どの企業や組織でも当てはまるような内容にすること」
 に留意しながら架空の企業や架空の状況を設定し、(弊社のノウハウをごく一部含み
 ながら)記載することとしています。                    担当:よしき

「A.社内実践アドバイス」の例1.


<地方の中堅飲料メーカーのA飲料>
~ 「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」 ~


【企業の概観】
特産品の果実を原料にしているという関係もあって地域のCVSや自販機など、販売チャネルの確保に苦戦することはないものの、なかなかヒット商品に恵まれず、消費者調査の結果からは「4~5番手メーカー」としての評価しか獲得できてなく、「販売数も落ち込み気味」という状況で、近年は経常赤字の状態でした。

・「ここらへんでヒット商品を作らないと昨今の業界再編でいつM&Aの対象にされるか・・・。」 
 経営陣は気がきではありません。

・このような状況の中、弊社へのご相談をいただくと…。

 
<事前の機密保持契約書(NDA・Non-Disclosure Agreement)>

・弊社では、マーケティングプロジェクトを発注いただくかどうかに関わらず、打診をいただいて
 ご相談をお受けする際に、必ず事前の機密保持契約書(NDA・Non-Disclosure Agreement)
 締結することにしています。
・なぜなら、事前の打ち合わせや会議の結果、プロジェクトの発注に至らない場合でも、この
 事前会議で各社の機密情報を口頭や書面でお話しいただくことになるからです。※1.
・従って、逆に言えば事前のNDAを締結しておけば、双方にとっても機密保持の観点から
  安心して現状を相談していただけますし、マーケティング領域の業務は経営上の最重要
  機密だという理解を相互にする必要があると考えているからです。
  (弊社のインフォーマルな行動規範のひとつ)

<事前相談からの進展>

ケース1. 「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」
~ その経緯と必要性 ~

○さて、まずお会いしたのは商品開発部に所属される3名のご担当者。
・商品開発部3名のみなさんとの挨拶後に、事前NDAの説明とその時の代表者の方の署名
 捺印をいただいて、その会社のマーケティング状況の詳細なヒアリングの開始です。
・商品開発部の組織構成や各役職に対する権限と責務の状況、支出や予算の稟議の
  しくみ、事業機会の発見法から具体的な商品開発フロー、ネーミング開発の方法論など
  初回の会議は4時間に及びました。
○ご説明いただいている最中も複数の改善点を提言したのですが、しかし、どうも皆さんの
  お話を総合的に判断すると、本件の課題はマーケティング活動の中の「商品開発の
  しくみ」の改善なのですが、その組織の持っている別の”組織的しくみの欠陥“の改善
  も重要なファクターであり、このを欠陥を残したままだとマーケティング効果が半減する、
  というのが我々の仮説でした。

○従って、まず、このマーケティング活動上の「商品開発のしくみ上の課題」と「業務上の
  課題」に対する2つの仮説を検証するために、関係資料の精査と改善ベクトルの設定
  を行う「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」を先にご発注いただ
  きました。

○当然、この「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」を発注するか
  どうかは相互に協議を行い決定する事項ですし、無理強いする性格のものではあり
  ませんが、「継続マーケティング・アドバイス業務」の2割程度がこの業務経過後に
  継続契約へと進展しています。※2

○この企業の場合には「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」を発注後、
  本格的なマーケティング・アドバイス(コンサルティング)契約を締結することにして、その日
  は事前協議を終了しました。

※1.”組織的な欠陥”とは、オペレーション上のしくみを設定した時期の組織環境と現在の環境変化、企業文化、
  時にはコンピューターシステムによる影響など様々な要因によって、組織の仕組みが最適なしくみとなって
  いないこと。


※2.なお、その内、3割程度は「現状のマーケティング活動の詳細把握と診断プロジェクト」での「マーケティング
 改善法のベクトル」を考察する際に目から鱗が落ちるような(社内のある課題の解決が可能な)驚異的な発見
 によって、継続契約ではなくアドホックな単発プロジェクトで当初のマーケティング課題が解決しています。



〔現状把握業務の実施〕

○後日行った「現状の詳細把握と診断プロジェクト」で集められた資料は5年分。
・みかん箱大のダンボールにて46ケ分もありました。すべての書類に目を通すとともに、
 書類内容の目録を記載しながら疑問点や課題の有無・内容などの定性情報、販売予測
 モデル式の構造、メディアごとの広告予算・SP予算や予算の設定法、商品POPや
 その構成、業務連絡書、稟議書等々、こと細かく記録を取りながら精査しました。
○この現状把握自体は3日間の予定でしたが、土曜も含めて結局8日間かかりました。


〔マーケティング・アドバイスやコンサルティングって、実は地道な業務なのです。〕

○この例はごくほんの一例です。
 「マーケティング・アドバイス」というと、少しは格好いい業務のように見えるかもしれませんが、
 私共の活動のスタートは、実はこのような企業やお店の「今」を可能な限り「正確に」「第三
 者的な立場」で仔細なことから把握することで始まることも多いのです。
・社内的な課題はどこの会社やお店にもありますし、会社や組織は誕生から成長期、成熟期
  を経て、衰退期を回避しながら第2ステージとしての新陳代謝伴う継続成長期へと推移し
  ます。
・これらの過程において、様々な仕組み(それがマーケティング領域のことであれ、基幹業務
 の事柄であれ)を設定した時期と現状とのギャップがどうしても発生します。

・本当は現在の市場情勢や競合環境、労働環境などの外部環境を継続的に観察しながら
 継続的に改善してマッチングを取る仕組みを回しておけばよいのですが、そういった継続
 改善の担当者がいなかったり、日常業務の繁忙さや、そもそも継続改善の思想がないなど
 が原因で、相当長い間業務のしくみを作りっぱなしで問題を抱えたまま運用されている例
 が多数見受けられます。
・そもそもはマーケティング領域でお付き合いをさせていただくのですが、この例で示した
  「商品開発のしくみづくり」をお引き受けした際に、効率の良いマーケティング業務の遂行
 阻害要因の中の大きな一つが、一般的にはマーケティング領域だとされていない、
 営業領域・管理会計領域・人事管理領域・ロジステック・製造領域等々の業務領域の
 課題であることが非常に多いという状況もあります。
・従って、マーケティング・アドバイスと一言でいっても、実は守備範囲は業務改善からマネ
 ジメントマターの組織作りまで幅広い業務となります。