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マーケティング・エッセイ(2)

2012-06-11 (Mon) 18:56

◆マネジリアル・マーケティング・エッセイ
「会社法で規定している株式会社における取締役」と
「中小企業の取締役」について
~ 現在の取締役に期待されること ~

会社法施行後の取締役の役割について、様々な議論がされています。複数の会社より社外取締役の就任についてのご相談をお受けしていますが、まずは、代表取締役と取締役の役割について社内でコンセンサスをとっておく必要があろうかと思います。
少し資料を参考に改めて考えてみました。ご参考いただければ幸いです。
 
1.大企業を前提とした株式会社における取締役について
 
 全ての取締役の方々につきましては、最初に大会社を前提とした会社法で規定している取締役について改めてご理解いただきたいと思います。 
 下記の資料を読み解いていくと、基本的には大会社では、代表取締役は取締役から就任要請を受け、取締役会で選任されるのだということが理解できます。
 また、会社法では基本的に代表取締役は内外的に全ての職務遂行権を所有すると共に、「全ての職務執行義務を有する」という権限と義務を明確化しており、取締役会でその職務権限や執行執行状況を管理・監督するという前提を取っています。
 一方で、大会社を前提としていますので、代表取締役一人では会社全体の業務遂行を把握することが困難であることから、取締役の中から適任者を選び、対内的な業務遂行権を移譲する形で担当領域の取締役を設けても良いとしています。
 なお、この下線部の設けても良いというのは、「定款で定めれば」という但し書きがあるように、要は、大会社であれば定款で定めなさい、中小企業の場合では代表取締役一人で全部の業務を把握できるだろうから定款には定めなければ業務遂行権を移譲する取締役は置かなくても良いという趣旨なのでしょう。
 もっと簡単に言い換えるならば、会社法で規定している株式会社とは、「大きな多数の船によって構成される船団」をイメージしており、株主総会は本国の司令部という位置づけだとすると理解しやすいでしょう。
 大きな船団の総司令官をその大会社の代表取締役とするならば、代表取締役(総司令官)が操船しているのは母艦です。
 大企業の代表取締役以外の取締役は航行する母艦が安全に早く孝行できるように航行する警護船や、その船自体でも攻撃力を持った哨戒船、自力で船団全体の燃料を確保してくる燃料供給船として航行する船の船長であり、代表取締役はこれら周辺の船の操舵まで手が回らないから、船団全体の総指揮を各船の指揮官から常時連絡を取り合いながら行い、各取締役には各担当の船の舵取りを任せ、監督するというイメージです。
 従って、各船は任された船の操舵を行いながら船団内での役割を認識し、無線連絡を行いながら責任を全うしつつ航行する必要がありますし、各周辺船の操舵を代表取締役に任せてしまうと母艦の航行が疎かになり、ひいては船団全体の航行不全に陥ると言うこととなります。
 
 
2.中小企業における代表取締役と取締役の役割について
 
 日本における会社全体の9割以上が中小企業ですから、その会社を単独の船と定義するのか、規模の設定を含めた船団として定義するかによって、代表取締役と取締役の役割は変わってくるかと思います。
 ある小さな複数の企業からなる企業グループを、少数の船から成る小規模の船団として想定し、「今後、中規模の船団に成長させることを目的に活動していく」と仮定すると、短期間での母艦や周辺船の規模拡大や成長は困難ですから、これら母艦や周辺船を成長させるためには母艦が正しい航路を航行することを目的としながら、各船の船長についても育成を図る必要があろうかと思います。
 このような観点から、まず、母艦を正しく航行させるためにどうするかという観点を考察したいと思います。
 まず大切なことは、母艦には船長が複数いては困りますし、母艦の船長が正しく航行するために母艦の情報を船長に正しくあげるということです。小規模の船団の船長の場合には権限を集中させながら、航海士やレーダー係、燃料係などは計測機器の状態を正しく伝えることが業務の中心となります。
 なお、この現状を計測機器を使い伝えるだけの行為は、平常時の行動規範であり、緊急時のリスクも想定しておく必要がありますので、母艦の船長以外も緊急時には代理で母艦を航行できるようなルールの設定やスキルの習得を行ってておく必要が有ることは論を待ちません。
 従って、それら各計器の指標を伝えて船長の意思決定を助けながら、船長が行った意思決定とその背景の思想や考えについて相互に学ぶことが次のステップとしての業務となりますし、将来の周辺船の操舵を可能とする訓練のためには、時には空母の船長から一定期間を設けて哨戒活動をさせたりする第3ステップの活動も必要でしょう。
 しかし、闇雲に哨戒活動をさせることは現在のような経済異常時には危険を伴うため、周辺船の船長育成としては、船の操舵に必要な知識を自己研鑽も含めて学びつつ、その操舵や航行の一部の試行を行いながら、その航行の正確さや正しさを母艦の船長に相談しながら行うのが第一歩となろうかと思います。
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